音楽のある風景の歩み

『音楽のある風景』放送終了のお知らせ

2002年4月から23年に渡って放送してきた『音楽のある風景』が

2025年4月1日を以って終了となることが決まりました

長年のご愛顧に感謝し、その歩みをご紹介します

   責:株式会社 燈音舎
    *本サイトは完成前ですがあえて公開しております。ご承知置きください

『音楽のある風景』とは

『音楽のある風景』は主にBS放送の28分枠において、
音楽や歌をそれらが流行った時代のニュース素材、イメージ映像、
懐かしいジャケット写真などとともに振り返ることで、
古い音楽に新たな命の息吹を与えたいという思いで運営してきました

「この歌がヒットしたときに集団就職で東京にやってきた」
「当時は心斎橋の飲食店で必死に働いていたなあ」
「新婚当時に流行っていてよくラジオから流れた曲だわ」

たくさんの方が音楽や歌とともに人生を歩んできたはず
大好きだった音楽を再び聴くことで、
キラキラしていたあの頃を思い出して欲しい、
『音楽のある風景』はそんな思いから始まりました

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『音楽のある風景』23年間の歩み  2002~2025

『音楽のある風景』の簡単な歴史  2002~2025

①スタートは各地のU局放送

2002年4月

2002年ユニバーサルミュージックの特販部門である開発本部が初の通販型音楽番組『音楽のある風景』を社内起業して始まりました。最初はMXテレビ、テレビ神奈川、テレビ埼玉、テレビ千葉、KBS京都などU局13局ネットでの放送からスタート。記念すべき第一弾商品は『クラシカルライフ~アダージョ』でした。

②苦戦する売上

2002年6月

他に70年代の洋楽ヒットを集めた4枚組「アンソロジー」、日本の抒情愛唱歌集CD4枚組「こころの歌」を投入。しかし、放映地域が限定的なU局では人々の目に中々留まらずにビジネスとしては非常に悪い状況が続き、スタートから半年で大赤字を計上。早くも撤退を検討する事態となりました。

③窮地を救ってくれたヒット商品

2002年7月〜

この状況を一気に覆してくれたのがその後4代まで発売することになるMY MEMORIESシリーズの初代盤(廃盤)です。発売からわずか数か月で万単位のセールスを記録。この商品の開発が無かったら『音楽のある風景』は初年度2002年に終了したに違いありません。


④BSでの放送がスタート

2002年9月

この時期に開局直後のBS放送(BS日テレ)において枠を持ちます。BS放送がハイビジョン放送だったため、『音楽のある風景』が当初からハイビジョンマスターを使っていたことが大変有利に働き、局からたくさんの枠をいただけることとなりました。「音楽のある風景=BS放送(特にBS日テレ」の図式が出来上がったのです。

⑤軌道に乗った音楽のある風景

2002年9月~2013年12月

MY MEMORIESのヒットとBS放送開始によって『音楽のある風景』はようやく軌道に乗ることができました。ここからはたくさんの商品を開発していきます。歌謡曲、演歌、フォーク、クラシック、ジャズ、洋楽などです。発売する商品はほとんどが万単位の実績を出すようになり、少しずつ一般の人たちにも認知してもらえるようになりました。

⑥会員制DVD頒布会

2004年~2016年

放送による通販だけではなく、毎月1枚ずつクラシックと美しい映像をシンクロさせた新作DVDをお届けする会員制の頒布会を発足。多くの方に入会いただき大盛況でした。この撮影のために何班かの制作チームが長期間のヨーロッパロケに出かけ、そこで撮影したHDや4K映像がBS放送に活かされたことは言うまでもありません。


⑦ユニバーサルミュージックから燈音舎へ

2013年12月

BS放送の普及によって枠代が高騰し始め、とうとう2013年には部門の宣伝費予算を超えます。またこの時期はユニバーサルとEMI合併の余波で大きな人員整理が迫っていました。状況を打開べく、ユニバーサルは『音楽のある風景』事業を手放して株式会社燈音舎に譲渡、現場スタッフは同社に転籍することとなりました。創業11年で発生した大きな危機であり、また転換点でした。

⑧燈音舎の時代へ

2014年1月~2019年9月

何とか存続は出来ましたが事業としては難しい時代が続きます。かつては群雄割拠だったBSでの通販もショップチャンネル、QVC、ジャパネットたかたなど大資本しか存続出来ない時代になりました。大きな事業改革と、とにかくヒットを必要とした切実な時代が続きます。メーカーとなったユニバーサル、販社となった燈音舎。両社が協力しながら必死になって歩んだ時代です。

⑨消費税増税10%へ、そしてコロナ到来

2019年10月~2022年12月

2019年10月の消費増税により大打撃を受けましたが翌年やってきたコロナによる巣ごもり需要で売上がV字回復しました。また同年、朝ドラで『エール』が放映開始、主人公のモデル古関裕而先生の商品が『音楽のある風景』でヒット。歌や音楽が暗い時代を生きる人々に勇気や希望を与えました。「SONGS FOREVER」も大ヒット。振り返れば最後の輝きの時代でした。

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⑩音楽のある風景終了へ
2023年1月~2025年3月

コロナが開けて活気ある世の中が戻ってきました。
見渡すと日本各地に外国人観光客が溢れかえっています

昭和という時代は遠いものとなりました

かつて人々に夢や希望を与えた流行歌は廃れ、
その言葉は死語となりました

あの時代を懸命に生きた方々も少しずつ減り始め、
カタログを送付すると、
ご家族からご本人様がお亡くなりになったという、
悲しい連絡が増えるようになりました
 
『音楽のある風景』は役目を終えつつありました

これからは新しい世代がこれまでとは違う形で
また夢と希望にあふれた音楽を届けていくことでしょう


2024年の春、弊社は改めて関係各所に終了したい旨を伝え、
2025年4月1日をもって,
23年の事業に幕引きをすることが決まりました



→2025年3月最終月の放送スケジュール(作成中)
BS放送はこちら
4K放送はこちら
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『音楽のある風景』思い出の商品たち

クラシカルライフ~アダージョ
2002年発売
『音楽のある風景』第一弾商品です。この商品発売の数年前に『アダージョ・カラヤン』というCDが日本で大ヒットしました。めずらしくNHKがニュースでそのヒットを取り上げたのですが、その時の手法が東京の夜景を背景にマーラーの「アダージェット(交響曲第5番第4楽章)」をただ流すというものでした。街の灯りは宝石のようで、BGMとして流れるマーラーの音楽が人間の営みの美しさと儚さの両方に色を添えていました。偶然が生み出した美しくも哀しい音楽と映像の融合です。あのニュースでの映像イメージが『音楽のある風景』のベースになりました。

販売終了
 → 在庫無し
ONLY YOU (DVD)
2004年発売
テレビと同じように映像付きの商品を発売して欲しいという要望に応えて制作。CDとは比べ物にならない千万単位の制作費がかかりました。1960年代のアメリカはベトナム戦争、ケネディやキング牧師暗殺、人種差別など混沌としていた時代で、その映像とともに聴く音楽はCDで聴くのとは別物でした。番組は悲惨な映像が多くなり、当時の全U局で放送不可。最初のバージョンはCSでのみの放送となりました。ワシントン大行進のBGMは「勝利を我らに」。あの日大観衆の前で歌った歌手のジョーン・バエズさんに直接メッセージを送って楽曲使用の許諾をもらいました。送った手紙の日本語訳 →準備中

購入終了 
廃盤(在庫無し)
MY MEMORIES 〜わたしの青春ソング〜
2017年発売
MY MEMORIESシリーズ最後の作品です。初代は2002年発売。2代目はGIRLS(廃盤)、3代目が青春(廃盤)。どれも思い出深いものです。この第4弾発売当時私はユニバーサルミュージックを離れて燈音舎に参画しており、ユーミンやみゆきさんなど大物の許諾をクリアしてくれたのはユニバーサルのスタッフたちです。ここに収録された曲たちの向こうに華やかだった80年代の喧騒があります。こういうボックス商品の楽しさというのはただ音楽を聴くことができるだけでなく、まるで古いアルバムのように当時の様々な出来事を思い出させてくれることではないでしょうか。

購入可能 → http://www.um3.jp/shop/g/g07127/
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夢演歌 〜日本のこころ〜
2007年発売
『音楽のある風景」最大のヒット商品です。累計で10万セットを超えており、やはりニッポンの演歌は強いです。アンケート葉書でも選曲が良いとお褒め言葉をたくさんいただきました。「石狩挽歌(北原ミレイ)」「川の流れのように(テレサテン)」「襟裳岬(森進一)」など演歌の名曲が揃っています。番組でのぐいぐい引き込まれるナレーションが好評でした。シンプルですがタイトルやデザインも良かったのではないかと自認している作品です。


購入可能 → http://www.um3.jp/shop/g/g05860/
昭和40年代 ~夢と笑いのお茶の間から〜
2007年発売
売上は低調でしたが仲間内では最も評判の良い商品です。これ以上に楽しい商品は無いと自負できます。「アッと驚く為五郎」「人間みな兄弟(サントリーCM)」「老人と子供のポルカ」「他人の関係」「肝っ玉母さん」「さらばハイセイコー」など、昭和のガヤガヤした感じが満載!当時を生きた人にはとても懐かしいテレビ主題歌&CM曲集です。こういうカテゴリーの商品は今後発売されないと思います。在庫も少ないのでぜひお早めに! なおジャケットで当時大流行した「シェー!」のポーズを取っているのは幼児の私です。

残り僅か  http://www.um3.jp/shop/g/g05862/
VIVA! LATIN  魅惑のラテン音楽
2015年発売
これも楽しい作品集です。ラテン音楽はとてもメロディアスであり、また陽気にしてくれる音楽。このCD集をかけると楽しい気持ちになって自儘に踊りたくなってしまうほどです。多くの人に聴いていただきたい、音楽のある風景スタッフ全員が超おススメの作品で、個人的にも『音楽のある風景』で最も好きな商品です。これを聴くとメキシコかキューバに行って強いお酒を飲みたくなります。天国に持って行って聴くならこのCDです。


購入可能 → http://www.um3.jp/shop/g/g05975/
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オールディーズ☆青春グラフィティ
2012年発売

この商品は商品そのものよりも、
むしろ私にとっては2011年の震災に結びついています。
あの忌まわしい地震と津波のあと、
私たちが持っていた枠はすべてAC広告に差し替えました。
現在進行形で被害者が出ているときには当たり前の行為です。

しかし、各社が放送の再開を始めても、
私はなかなか踏ん切りがつきませんでした。
そうしたある日、福島の浪江町にお住いの主婦の方から、
ここに残ってがんばっており、
以前音楽のある風景で買った音楽に勇気をもらっていますよ、
という葉書をいただきました。

私は音楽というものをきちんと理解していませんでした。
むしろ今こそ放送をすべきなのだと気づきます。

そして『音楽のある風景』の放送を再開するにあたり、
このオールディーズ青春グラフィティのエンディングにだけ、
こっそりと新規のメッセージを入れたのでした。

購入可能  こちらから→ http://www.um3.jp/shop/g/g05896/

 思い出の商品たち 

SONGS FOREVER
2020年発売
コロナが蔓延し日本中の飲食店街の燈が消えた2020年。この息苦しいような時代に大ヒットしてくれた商品です。”カバー”というものがどのぐらい皆さんに受け入れてもらえるか当初自信はありませんでした。またカバーゆえに番組の構成が最も難しく何度もやり直しました。音楽パッケージの売上退潮傾向によりビジネス環境が厳しい時期が続いており自信も失っていました。それでも番組のオフラインを見返すたびに「これが売れないわけがない」と思い、自分を鼓舞するためにそれを付箋にメモ書きして机に貼り付けていました。2020年発売と後発なので、2006年発売の「夢演歌」にトータル売上は負けていますが、おそらくこれが最も販売力を持った商品です。

購入可能 → http://www.um3.jp/shop/g/g07219/
木村好夫 〜ギターが奏でるこころ歌〜
2018年発売
故木村好夫さんのギターのCDがとても良く売れるということは聞いていましたが、私はそれがなぜだか分かっていませんでした。他社さんより商品化が遅れたのは私の無知が理由です。とにかく良く売れました。先行した木村好夫さんの別CDのアンケート葉書で、とにかく皆さんがエレキではなくアコースティックバージョンを聞きたいのだということが分かったので、ユニバーサルと日本コロムビアさんがそれに特化して開発してくれました。燈音舎の苦しい時期を何度も救ってくれた魔法のような商品です。28分の長尺より、音楽番組に投入する120秒スポットでたくさん販売させていただきました。


購入可能
 → 
http://www.um3.jp/shop/g/g07175/
FOREVER YOUNG
2006年発売
「FOREVER YOUNG」というのは『音楽のある風景』創業よりも何年か前に住商ホームショッピングさんで発売したフォーク集で付けようとしたのですが、事情があって叶わなかったために温めていたタイトルでした。この仕事では番組内でトイレに落書きされた女性器に気づかず放映してしまい、局さんから怒られたのが懐かしい思い出です。URCという貴重ですがややマニアックな一枚を収録したところ、「知らない曲ばかりだ」と結構な数のクレームが来ました。大衆音楽ビジネスというものを勉強する良いきっかけとなりました。個人的には、フォークは誰もが知っている名曲の陰にもっとたくさんの名曲があると思っています。

販売終了 → 在庫無し
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大人の歌謡曲
2009年発売

「大人の歌謡曲」は永久に不滅です”!
                                               富沢一誠

「大人の歌謡曲」は売れているというか、売れ続けています。同じような企画が多いなか、「大人の歌謡曲」だけが特に売れるのはなぜでしょうか?

手前みそで恐縮ですが、監修者として選曲を担当した私が最もこだわったことは、歌は生きているので今の私が聴いても歌ってもピンとくる曲をセレクトすること。もっと具体的に言うと、若い頃に聴いてもピンとこなかった歌が年を重ねたときに聴いてみると妙にリアリティーを持って聴こえてくることってあることです。私はこれを歌の「再発見」と呼んでいます。

たとえば堺正章なら若い頃は「さらば恋人」です。北山修作詞、筒美京平作曲の名曲で誰もが知っているヒット曲でもあります。私にとってもそれは同じです。ところで堺には「街の灯り」というヒット曲がありますが、若い頃にはいい曲だけど渋くてピンとこない感じがしていました。ところが、50代になったあたりから、カラオケで歌っていると「さらば恋人」よりも「街の灯り」の方が腑に落ちるというかピンとくるようになったのです。歌うたびにこちらに引かれていく自分を発見してびっくりしたものです。そんな訳で「さらば恋人」ではなく「街の灯り」を選曲しました。

同じような理由で、伊藤ゆかりも「小指の想い出」をはずして「恋のしずく」を選曲してみました。

さらに「再発見」があります。大人のラブソングとして私は菅原洋一の「今日でお別れ」が好きでカラオケでよく歌っていましたが、いつの頃からか、佐川満男の「今は幸せかい」にレパートリーが変わっていました。こちらの方が歌っていると心情的にぴったりとくるようになったのです。同じような理由で菅原洋一の「知りたくないの」が西田敏行の「もしもピアノが弾けたなら」に変わっていました。

加えて「大人の歌謡曲」においては1アーティスト1曲に厳選したことで選曲に妥協が許されないため、収録された90曲は、誰もが知っているアーティストの「これしかない」という究極の1曲となったわけです。つまり、捨て曲は1曲もないということです。

“選曲の妙”というか、こだわりの選曲が独特のカラーを生み、結果的に大人のマーケットのニーズを的確につかんだということでしょう。「大人の歌謡曲」は進化し続けています。そのためには、現実を生きているあなたが必要とする歌を発掘し「再発見」をして「名曲」に育てあげるということが必要不可欠。それが続くかぎり「大人の歌謡曲」は永遠に不滅です。

富澤一誠(とみさわいっせい):音楽評論家。尚美学園大学名誉教授。1951年、長野県須坂市出身。71年、東大を中退して音楽評論活動を始める。以来、「わかり易いキャッチコピーを駆使して音楽を語る」音楽評論家として幅広く活躍。著書に「フォーク名曲事典300曲」「J-POP名曲事典300曲」「あの素晴しい曲をもう一度」など全73 冊。<Age Free Music ~大人の音楽>キャンペーンの総合プロデューサー&パーソナリティーとして活躍中。日本レコード大賞審査委員長。


購入可能 → http://www.um3.jp/shop/g/g05955/
日本で流行った洋楽ヒット '69~'79
2022年発売
これは力が入った商品です。これだけの曲を無許可の海賊盤ではなく、許諾を得た正規盤として発売することはほぼ不可能です。しかしユニバーサルのスタッフたちが粘り強く完成させてくれました。多くの楽曲がすでにメジャーレーベルとの契約が切れていたため、ユニバーサル開発部門が直接本人やマネージャーに連絡を取って収録を可能にしました。ソニーと契約が切れたジャニスイアンもこの商品では本人との直契約です。クォリティの高い商品だと自負しています。

購入可能 → http://www.um3.jp/shop/g/g07287/
 抒情愛唱歌集 ふるさとの歌
2017年発売
「音楽ある風景」番組初のアーティスト出演がこの作品になります。出演を快諾いただいた由紀さおりさん、安田祥子さんに心より感謝しております。番組放送直後に由紀さんより「とても綺麗な映像ですね」とのお褒めの言葉もいただきました。全国各地の日本の美しい風景を撮影しに駆け回ったスタッフの苦労も労われたことと思います。素敵な歌声、日本のこころの歌をみなさんに贈りたい、届けたいとの願いで制作した作品です(UM佐藤邦彦)

購入可能 → http://www.um3.jp/shop/g/g05998/
ポール・モーリア ベスト100
2015年発売
イージーリスニング界の巨匠ポールモーリア全盛期だったフィリップス時代の作品集です。この仕事で思い出深いのはイレーヌ夫人(故ポールの奥様)のコメントと直筆がもらうことが出来て、それを番組内で紹介したことです。ポールモーリアは特に日本で愛されたアーティストで、私たちのお客さまにもかつて大ファンだった人はたくさんいました。多くの人が今でもポールと彼の音楽を愛していることを奥様にお伝えしました。ポールモーリアの音楽は今聴いてもまったく色あせていません。

購入可能
 → 
http://www.um3.jp/shop/g/g05964/
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国民的作曲家 古関裕而全集
2019年発売

コロナが日本中を暗くした年に、
古関先生の音楽が朝ドラを通じて、
日本に光をあてたことは象徴的なことでした

あの番組と音楽で多くの人が癒されたり、
勇気をもらったりしたはずです

「長崎の鐘」のサビで長調に転じるところ、
どん底の絶望に光が射し込まれます
あそこで私はいつも胸がいっぱいになってしまいます

人間が生み出した最も崇高なものは
音楽なのかもしれません

この年はBSで先生の特番が多く組まれたことから、
積極的にスポンサーとして手を挙げてスポットを投入しました

購入可能 こちらから→ http://www.um3.jp/shop/g/g07221/

思い出の商品たち

決定版ディスコミュージック
2017年発売
「ダンシング・クイーン」「君の瞳に恋してる」「セプテンバー」「愛のテーマ」など華やかな80年代を彷彿させる懐かしいテッパン曲のオンパレード、そして個性豊かで楽しく飽きない番組が大好評でした。その勢いはとまらずBS日テレと2時間特番を企画六本木のマハラジャにDJ OSSHY, JIN,  TOMO&美魔女ダンサたちーを迎えて一夜限りのディスコ大会を放送。その全CMをこのCDBOXでジャックしたところ、なんと一晩で1000セット超えの注文が入り、我々も大みそかまでコールセンターにヘルプに入ったのは良き思い出です(UM勝裕あゆみ)

販売終了 在庫無し
良音で聴く昭和流行歌~ああ懐かしのSP盤たち
2022年発売
戦前のSP盤の中には、戦時中の金属供出や工場火災によりマスターが焼失・紛失した音源が数多くありました。これらを特別な復刻技術で、録音当時の迫力を損なうことなく再現し、8枚のCDに収めたものです。「SP・LP盤レコードからCDへ」の移行よりもはるかに大きな変革ともいえる「CDからデジタル配信へ」の移行期のまさに今、このような文化継承の一端を担えたことは、レコード会社の人間として非常にやりがいを感じた仕事でした。日本の歌謡曲史の貴重な文化遺産・資料として後世に伝えるべく、国会図書館に寄贈する予定です(UM勝裕あゆみ)

購入可能 → http://www.um3.jp/shop/g/g07281/
ビューティフルクラシック
2009年発売
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バロック ベスト100
2013年発売
これは最初からヒットしないことは分かった上で制作しました。『音楽のある風景』においてバロックはどうしても扱っておきたいジャンルだったからです。特にバッハの音楽は真に「生きている間にバッハの音楽を知ることが出来て良かった」と思えるものです。ヴァイオリンの6重奏など人間業とは思えませんし、「シャコンヌ」は魂がどこかへ持っていかれそうになる壮絶な音楽です。選曲および商品の解説原稿を全曲分自分で書いた思い出深い作品です。番組は上手に作ることができませんでした。

購入可能 → http://www.um3.jp/shop/g/g05952/
smash hits in 80s
2015年発売
もう一度作れと言われてもおそらく作ることはできない商品です。こういうコンピレーションCDにはまず許諾が出ない、あるいは極めて困難なアーティストやグループの音源の収録に成功しました。ローリングストーンズ、クイーン、ポリス、ジョンクーガー、デュランデュラン、ブライアンアダムスなど80年代を代表するビッグネームの洋楽名曲が勢ぞろいしています。しかし制作が苦労した割にあまり売れませんでした。このあたりも一般的な音楽ビジネスと大衆音楽ビジネスの違いであり妙味です。

購入可能 → http://www.um3.jp/shop/g/g05956/
COVERS 歌い継がれる昭和平成の歌
2024年発売
『音楽のある風景』最後の商品です。最後の最後だからと非常に難易度の高いアーティストの楽曲を選曲して申請したのですがやはり結果は駄目でした。仕方なくもう一案あった歌謡演歌中心のカバー企画に差し替えて発売したものです。この中では島津亜矢さんの「山河」は凄すぎて番組本編で扱えませんでした。突き抜ける凄さです。この商品はパート2もレベル高いのでぜひ一緒に聴いていただきたいです。番組で使った映像は2024年の春から夏に自分で足を運んで撮影しました。特に長崎の思案橋は思い出深いです。

購入可能 → http://www.um3.jp/shop/g/g07300/
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「シティポップ」でライナーを書いていただいたスージー鈴木さんの原稿を再掲します

シティポップからフェイバリットポップを

~『CITY POP COLLECTION』に寄せて

 

スージー鈴木(楽曲解説担当)

先に白状すれば、昨今の「シティポップ」ブームに対しては、70年代の終わりから音楽シーンを追いかけてきた者として、微妙な思いを抱いていたのです――「そんなん、当時あんまり流行(はや)ってへんかったで」と言いたくなるような。

にもかかわらず、「当時はシティポップ一色の時代で、松原みき『真夜中のドア~stay with me』(79年)が一億人に聴かれていた」などと勘違いしている若者も、もしかしたら最近は多いかも。いやいや、今やみんな知っているあの曲ですら、売上は10.4万枚でオリコン最高28位。そんなに売れてなかったんですよ……。

なんて、ちょっとアンビバレントな気持ちで解説執筆に取りかかったのですが、1曲1曲聴いているうちに、そんな思いなんてどうでもよくなって、というか「きっかけが何であっても、隠れた名曲にスポットが当たるのは、理屈抜きにいいことだなぁ」と思い直したのです

ひとつ例に挙げると例えば、今回のコンピレーションにも収録された上田知華+KARYOBIN『パープル・モンスーン』(80年)。当時中2の私がリアルタイムで愛聴した大好きな曲。「たとえブームの余波であっても、この曲の人気が広がったら素敵やん」などと思い始め、解説執筆のためにキーを打つ指に力がみなぎりました。

「『真夜中のドア』の次は『パープル・モンスーン』やで」なんて、「シティポップ」好きの若者が言ってくれたら、うれしい。

それ以外にも、みんな知っているメジャーなあの曲・この曲に加えて、「あぁ、久しぶりに聴いたけど、この曲めっちゃええなぁ」「こんな曲、よう探してきよったな」と思わせる曲が、たくさん収録されています。解説を1曲・1曲書きながら、権利関係を1曲・1曲クリアしていったスタッフの熱意を強く感じた次第です。

というわけで、「シティポップ」ブームを入り口に、このコンピレーションを手に取っていただき、私にとっての『パープル・モンスーン』のような、あなたの「フェイバリットポップ」を見つけていただけたら、解説担当として、こんなにうれしいことはありません。

なお、私の解説については、楽曲のタイアップ情報にかなりこだわって書いてみました(特に化粧品CM)。あと裏話や余談もかなり多め。そんな、私の筆が滑っているあたりも、ぜひ楽しんでいただければ、素敵やん。

スージー鈴木:
音楽評論家、ラジオDJ1966年大阪府東大阪市生まれ。早稲田大学卒業。bayfm『9の音粋』月曜DJ。著書に『桑田佳祐論』『EPICソニーとその時代』『平成Jポップと令和歌謡』『恋するラジオ』『80年代音楽解体新書』『弱い者(もん)らが夕暮れて、さらに弱い者たたきよる』『大人のブルーハーツ』など多数。



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アンケートハガキ

これまでに数えきれないほどのアンケート葉書をもらいました。
段ボールにしておそらく十数箱になるはずで本当にありがたいことです。

その中で私が印象に残っているものがあるのでご紹介します。
記憶をたどって書くとこんな内容でした。
書いて下さったのは当時60代の女性です。

主人が亡くなって毎日涙を流して落ち込んでいたときに、
「音楽のある風景」で懐かしい裕次郎さんの歌が流れました。

昔、主人と銀座や有楽町にデートして、
主人が大ファンだった裕次郎さんの映画を、
一緒に観たことを思い出したました。
そしてきっと喜んでくれるだろうとCDを注文しました。

届いたCDを主人の仏壇に飾っていたら、
死んだ主人が「ありがとう。でもいつまでも落ち込まないで、
笑って楽しく生きていっておくれ」と語りかけてきた気がしたのです。

私は少しずつ外に出て、
今ではお友達とお昼を食べに行ったりするようになりました。
この商品との出会いに感謝しています、というものでした。

私は裕次郎さんも音楽もすごいと思いました。
ずっとずっと人の心に生き続けている。
この仕事をして良かったと思えるのは、
いつもアンケート葉書をもらったときです。(日高)




→届いたお葉書をいくつかご紹介します
こちらから(作成中)
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YouTube
視聴できます
GO!

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燈音舎 代表より

『音楽のある風景』をスタートした2002年はバブルが弾けて約10年、日本は失われた10年と言われる長いトンネルの真っ只中にいました。音楽業界で流行歌は死語となり、歌番組が減り、全国のCDショップはどんどん姿を消していきました。切り売りされた歌や音楽が着メロや着うたとして携帯電話で聴かれた時代です。やけに元気無くどこか暗い当時の日本という国を音楽の光で照らしたいなどと大それた思いからこの仕事を始めました。スタートに向けて準備していた2001年の9月。帰宅すると飛行機が世界貿易センタービルに突っ込んだニュース映像が流れていました。決して平和で豊かな世界の中にいるのではなく、世界はずっと混沌の中にあることを思い知らされました。

放送と通販業務を始めてみて驚いたのは想定より遥かに年配のお客さまが購入してくれたことです。最初は1930年前後の生まれ、2002年当時70才ぐらいの戦前生まれの方々が一番多かったです。邦楽では裕次郎やひばり、春日八郎、岡晴夫など昭和で言えば30年代のスターたちの歌を聴いて育った世代です。クラシックではフルトヴェングラーや初期のカラヤン、ラテンのペレスプラード、ジャズだとグレンミラーなど。第二次世界大戦後の世界で花開いた音楽文化を享受した世代です。いえ音楽だけではありません。1950年代銀幕の大スターであるジェームスディーンやマーロンブランドに熱狂したのも、新しいファッションブランドを身につけたのもこの世代です。つまり戦後世界中で花開いた様々な文化の洗礼をもろに受けた時代の先端にいた方々が『音楽のある風景』を支えてくれました。しかし2002年当時、音楽業界もテレビ業界もこの世代はすでに切り捨てていました。結果としてそのことが、この世代の方々がこぞって『音楽のある風景』を支援して下さったことにつながるのでした。

その後の潮目ははっきりと意識できるレベルで変わりました。具体的には裕次郎さんやひばりさん周辺ののCD売上が急に落ちたのです。調べてみるとメインであった戦前生まれのお客様たちが後期高齢に差し掛かったのでした。その次の世代はさらに濃い音楽ファンです。いわゆる団塊世代前後、ロカビリー、グループサウンズ、モダンジャズ、ビートルズ、ボブディランなど1950から1960年代の音楽を謳歌した人々、日本の豊かさとともに歩んだ世代です。1960年代末から1970年代に入ると歌謡曲は全盛期を迎えます。もうここでは書き切れない数のスターが現れ、毎月のようにヒットを飛ばしていた時代です。ちょっとおしゃれな人はポールモーリアのラブサウンズやシャンソンを聴いたことでしょう。大学時代に始まったばかりのFMステレオ放送「JET STREAM」を聞きかじった人も多いのではないでしょうか。オールナイトニッポンもこの時代。日本ではフォークも大ブーム、たくさんの名曲が日本の人々に感動を与えました。図らずも私が始めたこの仕事は、かつて日本の繁栄を支え、歌や音楽とともに生きて老境に入りかけ、メディアから切り捨てられた人たちが毎日大量にCDを購入してくれたことでここまで長く続けることが出来たのです。正に音楽業界の光と影でいえば、『音楽のある風景』は光から影へと移ろったその影の一部を担ったのだと思います。日々届くアンケート葉書。そこにはびっしりとご自分の音楽の思い出が書き込まれています。私とスタッフはその熱量に圧倒されたものです。

扱うジャンルは多岐に渡りました。抒情愛唱歌、クラシック、バロック、ディスコ、ラテン、マーチ、戦前歌謡、演歌、ムード音楽・・・。スタッフも私も過去の古い音楽を必死に勉強しました。幅広いジャンルを扱うことでまずは創業10年を目指し、10年を超えたら次は20年を、20年を超えた2022年には25周年となる2027年を目指しましたがとうとう力尽きました。結果として25年には届かず23年で終了となりました。西暦2025年は終戦から80年。団塊世代の方々も後期高齢に入られました。お客さまと同様、私やスタッフも年を取りました。38才でこの仕事を始めた私は61才になりました。見回すと今や全国ほぼどこにもCDショップが無く、ステレオも過去の遺物です。かつてのスターたちの多くも鬼籍に入られました。私もスタッフもじゅうぶんやり切ったので悔いはありません。これだけ幅広く良い音楽に接することが出来て幸せでした。その機会をくれたあらゆる人にこの場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。


株式会社 燈音舎 代表
音楽のある風景 責任者
日高 治彦

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販売元のプロフィール
音楽のある風景 
株式会社燈音舎

【音楽のある風景】
『音楽のある風景』は2002年に世界最大のレコード会社ユニバーサルミュージックが設立したダイレクトマーケティング音楽事業。2013年12月通販部門を株式会社燈音舎に譲渡。両社の時代を通じて創業23年を迎える2025年4月に放送を終了することを発表した。トータル売上は約275億円(税抜)、CDの製造および販売枚数は約1,200万枚(DVD含む)。代表的な商品は「モーツァルトのある風景」「大人の歌謡曲」「MY MEMORIES」「青春の歌風景」「夢演歌」「決定版ディスコミュージック」「SONGS FOREVER」など。

【燈音舎】
2011年創立。資本金3千万円。本店住所は東京都千代田区西神田。2014年にユニバーサルミュージックから「音楽のある風景」事業のうち通信販売業務を譲渡され、以来、同社が発売する音楽CDやDVDをテレビ、ラジオ、新聞、インターネット等を通じて販売している。また年間4回の音楽カタログを発行。CD購入者に配布している。日本通信販売協会正会員。2020年3月より代表者は日高治彦。ユニバーサルミュージック出身。